姑息(こそく)という言葉、嫌なイメージで使う事が多いと思います。例えば「姑息な手段を使うヤツ」なんて言われると、なんだか「ずるいヤツ」「卑怯な手段を使うヤツ」と言われているみたいで嫌ですよね…。
でも実は「姑息の意味」は「卑怯・ずるい」という意味ではないんです!
今回は姑息の正しい意味や例文・使い方についてお伝えします!
「姑息(こそく)」の正しい意味は…
「姑息」の漢字を見ると意味が分かります!
「姑」という漢字には「しばらく」という意味もあるんですよ…。
- 姑…「しばらくの間」
- 息…「息をつくこと(休む)」
つまり「しばらく息をつく」という意味からとりあえず「その場に間に合わせる」「その場しのぎ」また「一時のがれ」など一時的にやり過ごしている状態のこと「姑息」といいます。
因循姑息とは…
四字熟語で「因循姑息(いんじゅんこそく)」というものがあります。
…古い習慣やしきたり・やり方にとらわれて、今の時代のやり方に改めようとせずに、一時しのぎでやり過ごす事を因循姑息といいます。
因循姑息だなという場面って結構ありますよね…。
私が以前勤めていた会社で因循姑息だなぁと思ったのが資料づくりです。EXCELで作れば絶対早いような資料をわざわざ手書きで毎回作っていたんです。で「なんで手書きなんですか?」と少し上の先輩に聞いたら「そうよね…。でもお局さんが手書きがいい!と思っていて逆らえないのよ(*_*)」っと言っていました。
因循姑息な状態を変えるのは大変だと実感した瞬間でした…。
姑息を使った例文を紹介!
ここでは姑息を使った例文を2つ紹介しますね。
- 1.宿題が間に合わなかった為、巻末欄の解答を丸写しするという「姑息な手段」を使ってとりあえずやり過ごした。
- 2.彼氏が急に来る事になった為、散らかっているものをとりあえずクローゼットに詰め込んだ。「姑息な手段」だがやむを得ない。
姑息な手段をとると結局後でやり直さなければならないので、二度手間なんですけどね…。あなたも姑息な事(一時しのぎ的な事)をやってしまうことありませんか?
姑息的治療とは…
病気をした時などに、通常は根治手術と言って「原因を全て取り除く・完治させる為の手術」を行いますが、場合によっては患者さんの体の負担を考慮して症状の緩和を目的とした一時的な治療や手術が行われることもあり、それを「姑息的治療(こそくてきちりょう)」や「姑息的手術(こそくてきしゅじゅつ)」と言います。
姑息な人とは…
その場しのぎの事ばかりやっている人の事を「姑息な人」と言います。仕事やお金の使い方など無計画に進めたりする人の事ですね…。(私もそうです…(*_*))
このように・・・
姑息の正しい意味は「間に合わせ」「その場しのぎ」「一時のがれ」「一時しのぎ」という意味なので「卑怯な」「ズルい」という意味ではないんですが、「その場しのぎ」→「ごまかす・いい加減なことをしてる」と連想されたり拡大解釈されて「卑怯・ズルい」なってしまっているようです…。
「姑息」を間違って解釈している人が7割!!
文化庁が平成22年に発表した「国語に関する世論調査・16歳以上の男女を対象とした日本語とその環境に対する意識調査」では…
「姑息な手段」を正しい意味の「一時しのぎ」という意味で理解している人は15.0%しかいなかったという結果があります。
逆に間違った意味「卑怯な」で使っている人が70.09%という結果。(・д・)・・・なので本来は「その場しのぎ」という意味なのですが、世間で一般化しているのは「卑怯なヤツ」という意味になるので注意して下さい!
こちら側が「その場しのぎ」という意味で使っていても、相手側は「卑怯・ずるい」という意味だと認識してしまう可能性が高いです!
私は最初「姑息(こそく)」…「姑…しゅうとめ」「息…むすこ」という漢字なので「しゅうとめとむすこ」だから?「卑怯・ずるい」という意味かな!?と思っていましたがそれは全然関係なかったみたいです(汗)
姑息(こそく)は「間に合わせ」「その場しのぎ」「一時のがれ」「一時しのぎ」という意味なので、これを機にぜひ覚えておいて下さいね(*´ー`*)ノ
LEAVE A REPLY