お盆には「迎え火」や「送り火」を行う風習がありますが、やり方はどうすればいいか知っていますか?
子供の頃に私の実家でもやっていた記憶があるのですが、自分が大人になって改めてどういうやり方が良いのか調べてみました。
…という事で今回はお盆の迎え火と送り火のやり方、またマンションの場合はどうすればよいのかをお伝えします!!
そもそも迎え火・送り火とは…
お盆は先祖の霊を供養する行事の1つ。お盆休みにふるさとに帰省する方が多いですが、その理由としてはお盆期間中(8月13日~16日)にご先祖さまが故郷や子孫のもとに帰ってくると考えられている為です(*´ー`*)ノ
- 8月13日
お盆の入りの日の事を「迎え盆」といいます。そして先祖の霊が自宅に迷わずに帰ってこれるように目印として焚くのが迎え火です。 - 8月16日
お盆の最後の日の事を「送り盆」といいます。そして先祖の霊が迷わずあの世に戻れるように見送るのが送り火です。
この炎を目印にご先祖さまがやってきて、この炎と共にあの世に戻られるという事ですね(*´ー`*)ノ
私の実家でも8月13日に迎え火・8月16日に送り火を焚いていましたが、空が薄暗くなってきた頃に焚いていて、子供心ながらなんとも言えない神聖な気持ちになったのを今でも覚えています。
迎え火と送り火のやり方はコレっ!
では…
- 1.お盆の迎え火の前にする4つの準備!
- 2.迎え火・送り火で準備する材料
- 3.迎え火のやり方は…
- 4.送り火のやり方は…
という順番で説明します。
1.お盆の迎え火の前にする4つの準備!
迎え火の前、ご先祖さまが自宅に帰ってくる前(8月13日の午前中ごろ)に以下のようにお供えやお墓参りなどをして迎える準備をしておきます。
- 1.仏壇や精霊棚に位牌、線香・ロウソク、お供え(花・果物・お菓子・水)など飾ります。
- 2.地域によってなすときゅうりで精霊馬を作り飾る地域もあります。
- 3.軒先や縁側などに盆提灯を飾ります。(吊るすタイプと据え置きタイプどちらでもOK。)
- 4.お墓参りをします。
※私の実家では8月13日の迎え火の前に、このようにしていましたが、地域や風習・宗派・各家庭によっても多少違うと思います。
次は迎え火の材料・やり方を見ていきましょう。
2.迎え火・送り火で準備する材料
- オガラ(麻の幹)
オガラとは麻の木の皮を剥いだ芯の部分のことです。麻には「清める」という意味が込められている為にオガラを使います。
※地域によってオガラではなく、稲の藁(イナワラ)を使う地域もあります。 - 焙烙(ほうろく)
焙烙とは土製の素焼きのお皿のことです。 - チャッカマン
チャッカマンなど火をつけるもの
お盆の時期になるとスーパーやホームセンターなどお店でも購入できますし、またインターネットで下記のようにセット販売していたりもします。(*´ー`*)ノ
こちらは小さいですが、手軽に迎え火・送り火が出来ますね(*^^*)
3.迎え火のやり方は…
8月13日の夕方から暗くなり始める頃(17:00ごろ~19:00ごろ)に庭先・玄関先などで迎え火を焚きます。
- 1.焙烙の上にオガラを折ってつみ重ねて火をつけます。(迎え火)
- 2.手を合わせ黙祷します。
先祖の霊が迎え火の火を目印に自宅に帰ってきます。
迎え火を消すタイミングですが特に決まりはありません。黙祷後に水をかけてすぐ消す人もいれば、オガラが燃えつきるまで(10分~20分程度)見守る人など様々なようです。
4.送り火のやり方は…
8月16日の午後~夕方頃に庭先・玄関先などで送り火を焚きます。(ご先祖さまは8月16日の午前中までは自宅周辺にいるという考え方がある為に午後~夕方の時間帯にします。)
- 1.焙烙の上にオガラを折ってつみ重ねて火をつけます。(送り火)
- 2.手を合わせ黙祷します。
- 3.送り火は全て燃えきるように焚きます。
※ちなみにお盆の送り火や迎え火の燃えカスは、確実に消火出来たのを確認した後は燃えるゴミに出して問題ないです。
先祖の霊がオガラの火の煙と共にお墓・あの世に戻ります。
ここまで迎え火と送り火のやり方を見ていきました。見ていただいてわかるようにそんなに時間もかからないですし簡単に出来ますね。ただ火を扱うので火事などには十分注意されてくださいね(*´ー`*)ノ。
次はマンションの場合を見ていきましょう。
マンションの場合!迎え火と送り火はどうする?
マンションの場合は迎え火・送り火を焚くのが難しいですよね。玄関先やベランダから煙が出ていたら火災かと心配されます(*_*)
…ですのでマンションの場合は迎え火・送り火は控えてお盆提灯を飾りましょう!迎え火・送り火の意味としては先祖の霊が迷わずに自宅に帰れるように!また迷わずに天国に戻ってもらう為!ですがお盆提灯も同じような意味がありお盆提灯の明かりを目印にご先祖様が帰ってくると考えられています。
最近はLEDの電池式のお盆提灯も多く販売されているので、火災の心配がなく安心です!
- 迎え火の代わりにお盆提灯を使う場合
お盆提灯に明かりを灯して、玄関先まで出て先祖の霊をお迎えするつもりで 一礼し黙祷した後にお盆提灯の明かりを一旦消します。(部屋に入ってからは、お盆期間中ずっと点灯している方も多いです。) - 送り火の代わりにお盆提灯を使う場合
お盆提灯に明かりを灯して、玄関先まで出て先祖の霊をお見送りするつもりで 一礼し黙祷した後にお盆提灯の明かりを消します。
マンションなど集合住宅の場合はこのようにお盆提灯で迎え火・送り火の代用をします。
今回はお盆の迎え火と送り火のやり方をお伝えしました。
- 迎え火の意味…ご先祖さまが自宅に迷わずに帰って来れるように!
- 送り火の意味…ご先祖さまがあの世に迷わずに戻れるように!
地域・風習・宗派・各家庭によっていつやるか(時期・時間帯)は多少違いますが…
- 迎え火…8月13日の夕方頃
- 送り火…8月16日の午後~夕方頃
に行う場合が多いです。
※一般的にお盆は「月遅れ盆」といってこの8月13日~8月16日までをいいますが、東京など関東の一部の地域では新暦で考えて7月13日に迎え火・7月16日に送り火をする所もありますし、また旧盆と言って8月末頃に行う地域もあります。
マンションや集合住宅の場合は…
- 迎え火・送り火ではなくお盆提灯で代用しましょう。
お盆の迎え火・送り火のやり方をお伝えしましたが、一番重要なのはご先祖様を供養する気持ちです。
…なので「こうしなければならない」という絶対的なものはないので、自分の出来る範囲のやり方で良いと思います!例えば8月16日が仕事の場合は8月15日に送り火を焚く方もいらっしゃいますし、自宅で迎え火・送り火をやるのが難しい場合はお盆提灯のみでも大丈夫ですし、精霊馬のみを飾るという方もいらっしゃいます。
また各地域でお盆の行事に参加しながら「お盆・ご先祖様」を感じるのもありだと思います!!!
(京都五山の送り火・盛岡の灯籠流し)
先祖の事を思いまた同時に自分が今生きている事に感謝する機会が年に一度のお盆なんだと思います。
そして…もし自宅にお庭があって出来そうで、まだ迎え火・送り火をやったことがない方は火に気をつけながら一度やってみられてはいかがでしょう。(迎え火・送り火を眺めているとご先祖さまが近くにやってきたような不思議な気持ちに私はなりました。)
それではよいお盆をお過ごし下さい♪
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