5月5日は「こどもの日」「端午の節句」です。
そしてこの日が近づくと鯉のぼりを見かけることも多いですよね。
ところでなぜこどもの日・端午の節句に鯉のぼりなのか知っていますか?
先日、子供から「お母さんアレ見て!こいのぼり(*´ー`*)ノ でもなんで鯉のぼりを飾るの?」と質問されたんです。そしてちょっと固まってしまいました…(+д+;lll )。
…と言うことで今回は鯉のぼりの意味や由来について、また子供にも分かりやすく伝える方法をご紹介します!!
鯉のぼりの由来に欠かせない「端午の節句」
鯉のぼりの由来を説明する前に、まず欠かせないのが「端午の節句」です。
今は5月5日は「こどもの日」としてお祝いされていますが、もとは奈良時代から行われてきた「端午の節句」という風習がはじまりです。
そして江戸時代になると端午の節句のお祝いも武家の間で盛んにおこなわれるようになり、特に家の後継ぎとして生まれた男の子が無事に成長するように願いを込めた大切な行事として取り扱われるようになりました。
- 鎧や兜を飾るのは…病気や事故から子供を守ってもらうように…
- 菖蒲湯に入るのは…悪い鬼がつくのを防ぐように…
- 柏餅を食べるのは…家系が絶えないように…
(柏餅の葉は新芽が出るまで、古い葉は落ちないという特性があるので…。)
という意味があります。
※ちなみに女の子は3月3日の「桃の節句」でお祝いしますね。
そして江戸時代から鯉のぼりも端午の節句に飾る「節句飾り」になりました。
鯉のぼり由来はずばり!!「鯉」+「のぼり」
そして江戸時代中期ごろ端午の節句の節句飾りとして町人達が鯉のぼりを作り広まったのがきっかけです。
鯉のぼりのルーツですが…
- 1.登竜門に出てくる「鯉」
- 2.武者のぼりの「のぼり」
が合わさり、形を少しずつ変えながら今の「鯉のぼり」になりました。
ではもう少し詳しく見ていきましょう。
1.登竜門に出てくる「鯉」
そもそもなぜ鯉なのかですが…昔から鯉は生命力の強い魚として知られていました。鯉は清流はもちろん沼や池のような所でも生息することが出来るんです(*´ー`*)ノ
そして古来中国の伝説で「鯉が急流をさかのぼり、竜門という滝を登り切った鯉は天に昇って龍になった!」という登竜門の由来になった伝説があります。
この伝説の鯉のように「我が子が困難に負けず立派に成長してくれますように…」という立身出世の願いを込め、鯉のぼりに「鯉」が描かれるようになりました。
当初はこの図柄のように小旗に真鯉のみが描かれていたようで、現在の立体的な鯉のぼりになったのは明治時代以降のこと…。
2.武者のぼりの「のぼり」
次にのぼりですが江戸時代、将軍家に男の子が誕生すると家紋のついた旗(のぼり)を立ててお祝いをする風習がありました。
それが江戸時代中期、庶民の間にも広まり町人達が旗(のぼり)に立身出世の象徴である鯉の絵柄を描くようになりました。
鯉のぼりは「鯉」と「のぼり」がセットになり、立派な大人になって欲しいという親の「立身出世の願い」が込められていたんですね!!
現在の鯉のぼりを見てみよう!
ここで改めて現在の鯉のぼりを見てみましょう。
現在の鯉のぼりは…
- 真鯉(黒)=お父さん
- 緋鯉(赤)=お母さん
- 子鯉(青・緑・オレンジ)=子供
を表しています。
江戸時代に節句飾りとして描かれていたのは「黒の真鯉だけ」でした。
それが明治時代に入ってからは、緋鯉(ひごい)を揚げるようになりました。しかし当時の緋鯉はお母さんではなく「子供」を表しています。童謡「鯉のぼり」は1931年頃に近藤宮子さんが作詞されたものですが「大きい真鯉はお父さん」「小さい緋鯉は子ども達」という歌になっていますよね…。
それが昭和の戦後「真鯉(黒)=お父さん」「緋鯉(赤)=お母さん」「子鯉=子ども」と家族を象徴するように変化し、更にオレンジや緑色など子鯉のバリエーションも増えてきました。
家族の形も家父長制からどんどん変化を遂げてきたように、鯉のぼりも時代によっていろいろと変化しているんですね(*´ー`*)ノ
真鯉の絵柄の中には、赤い男の子が「鯉にしがみついている絵柄」のものもあります。実は私の実家にもこの絵柄のものがあります!!
この男の子のモデルは金太郎で「金太郎が自分よりも大きい鯉を捕まえた伝説」をもとに金太郎のように「力強く」生きていってほしいという意味込められているそう…。
「立身出世の象徴である鯉」と「力強い金太郎」最強のタッグですよね…( ・`д・´)
鯉のぼりの由来を子供に分かりやすく伝えるには…
鯉のぼりには上記のような歴史があるのですが小さな子供に説明してもよく分からない(*_*)と思うんです。
…なので私が自分の子供に説明するならと言う感じで書かせていただきます。
こいのぼりのアノお魚は「鯉」と言ってね。とっても強くて元気なお魚なんだよ。
- 黒色の鯉が…お父さん。
- 赤色の鯉が…お母さん。
- 青色の鯉が…子供。
なんだよ。
〇〇君もあの鯉みたいに元気に成長してくれますように…と神様にお願いする為に鯉のぼりを飾っているんだよ。
鯉というお魚はね。池や沼でも生活出来るとても強い魚なんだよ。
そして昔話でね。「すごい流れの早い川を泳いで、滝を登って、龍になった!」というお話があるの。
〇〇君も鯉みたいに、もし大変なことがあってもきっと乗り越えられますように!という思いを込めて鯉のぼりを飾っているんだよ。
…と伝えるのはどうでしょうか…。
「鯉はすごく強いお魚」で「鯉のように元気に育ってほしい」から願いを込めて飾っている。というのが伝われば十分かなと思います。
今回は鯉のぼりの由来と子供向けに伝える伝え方を見ていきました。
鯉のぼりは「立身出世の象徴である鯉」を「のぼり」に描いたのが始まりです。そして時代を経ていく中で形を変えつつ現在の鯉のぼりの形になっているということですね。
私自身も鯉のぼりの由来を知り「鯉がすごい魚だった事」また「いつの時代も親の子を思う気持ち」は変わらないんだなぁと感じました。子供にとっては「あ~鯉のぼりだ!嬉しい!!」という気持ちだけなんですけどね。
それでは良い「こどもの日」「端午の節句」をお過ごしください(*´ー`*)ノ
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